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●2006年12月02日(土)
★今日のワンコ★ 今日は当院のモップ(シーズー犬、推定年齢15歳)の背中のイボを切除しました。良性腫瘍だと思いますが、高齢ですし、体力が落ちてくると急に大きくなることがあるので、元気なうちに手術することにしました。 人様のワンコだと、この年齢ですと、事前にレントゲンや血液検査を行って、健康状態を把握してから麻酔をかけますが、いつも見ている我が家の犬ですから、静脈を確保することもしないで、気楽に麻酔をかけました。この事が後で大変な事態をまねきました。 手術を始めると、だんだん心臓を打つ回数が減ってきました。1分間に180回くらい打っていた心拍数が、150,100,80・・と落ちてきました。この位だとまだ余裕がありますが、急にストンと20以下に下がりました。緊急事態です。すぐに麻酔を切って、人工呼吸に切り替えて心拍を上げる薬を打ちますが、横着をして、静脈に管を入れてなかったので、薬を血管から入れることができません。 大慌てで、手術用の手袋は外して、血管に管を入れて薬を注入しました。その間、心電図を見ると、ほとんど心臓が止まってました。幸い緊急処置が間に合って、その後は心拍も上昇し、無事に手術を終えることができました。 死の淵から蘇ったモップは、麻酔が醒めても、しばらくはボーとして、動くことが出来ませんでしたが、夕方過ぎから、いつもの調子に戻りました。今日はきっと臨死体験をしたことでしょう。河の向こうのお花畑が見えていたかもしれません。 危うく愛犬を、麻酔で死なせるところでした。やはり油断禁物ですね。麻酔から覚めたモップに何回も謝りましたよ。 写真は、復活したモップです。手にはまだ慌てて入れた管が入っています。
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